オンラインセミナー「第1回 日本は本当に『自由な国』なのか? ~国連自由権規約委員会にNGO共同レポートを提出ー」

表現の自由と開かれた情報のためのNGO連合(NCFOJ)は23団体によって構成されています。
国連に共同の報告書を提出しました。
これを記念してた2回のセミナーの第1回目です。

1.国連自由権規約委員会への報告書提出のご報告
  海渡雄一弁護士
  
  2つのレポートについて
  第1部:表現の自由、報道の自由、集会の自由及び知る権利
  第2部:共謀罪と秘密保護法
  それぞれ日本語版と英語版がホームページに掲載されていますので、是非読んでください。
  
<婚外子の相続の問題>
2013年最高裁で違憲判決が出ました。
何度も国連からの勧告を受けてきました。
それが最終的に最高裁を動かし、違憲判決を勝ち取ることができました。
そして法制度が改正されました。
国際人権の活動が実ったのだと思っています。

<監獄法改正の問題>
1990年代に革手錠といった拷問道具で非常にひどい人権侵害があり、国連より拷問道具について勧告されていました。
そういう状況の中、名古屋刑務所事件が起きて、全面的な監獄法の改正がされました。
それも国際人権の活動がなければ、あり得なかったと思います。

<第1部の概要>タイトルより
1.表現の自由に対する危機の深まり
2.沖縄・アイヌの人々に関わる表現の自由の侵害
3.市民社会・市民社会スペースに関わる政治活動の制約について
4.放送の自由に関する状況:放送法4条番組編集準則について
5.政府にとって都合の悪いジャーナリストへのハラスメント
6.締結国によるモザンビーク共和国における「知る権利」の侵害について

<オーストラリアで起きている国際人権紛争>
2019年6月にアメリカの公共放送ABCに対して、オーストラリアの連邦警察が捜索押収するという大事件が起きました。アフガニスタンにおいて市民を殺害していたという事実が政府機関の内部告発者によってリークされ、公共放送の電波にのりました。
内部告発者が特定されてしまいその方の裁判も起きています。
驚くべきことには、オーストラリア軍によるアフガニスタン市民殺害の件が立件されて、裁判に発展しています。
重要なことは、ジャーナリズムの捜索はされました。
しかし、ジャーナリストが特定されて刑事訴訟されることは避けられているんです。
ジャーナリストに対する弾圧が始まろうとしたけれど、それを食い止めた
あらゆるジャーナリズムが一丸となって、「知る権利連合」を作って、この政府の捜索押収について強く批判した。
オーストラリアの秘密保護法には問題があるのでは?という動きにまで発展しました。

是非、ホームページから2つのレポートをダウンロードして読んでみてください。

  
2.国際人権法制度と報告書提出の意義
  藤田早苗さん
「国際人権法制度と報告書提出の意義」

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国際人権法は「使えるツール」です。

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「政府はそれを助ける義務がある」
という言葉を大学の授業で初めて聴いた人が多い。
なんでかというと、
あなたが親切にすることによって人権が成り立つ、といった思いやりアプローチが強調されているから。

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「手を引いて渡らせてあげましょう」というのではダメ。
国家が義務の主体と考えれば、「音声付きの信号機をつけよ」となる。
日本では「あなたの思いやり」ばかりが強調されている。
それが人権だと思っている人が非常に多い。

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「子供の貧困あなたにできる支援があります」
これなどは人権の丸投げ。
自助があって、共助があって公助というのは順番が逆。

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日本はこれらの締結国(実質義務を負う)
この内容をしっかり勉強したら、皆さんが関わっている問題とか運動は、
必ずどっかで引っかかって来るので、「これ使える」っていうのがあるはずなんです。
国内法も大事だけど、憲法だけじゃない。
皆さんが使えるツールがいっぱいあるんだよ。

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「思いやり」と「人権」は違うものだと強調したい。
「思いやりは」誰かが誰かにあたえるもの、「人権」はそうじゃない。
日本では人権教育と道徳教育がごっちゃになっている。
人権教育とは、
「あなたの権利はこれですよ
政府はこういう義務を持っているんですよ」
ということを教えること。
国際人権は政府の義務を問う。
思いやりアプローチ:人権を実現する公的機関の責務や、法・制度の確立による解決の道筋が見えない

国際人権法の発展
第二次大戦前、人権は国内問題(内政不干渉)
  ↓
その結果、アウシュビッツなど痛ましい事件が起きた。

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国連が良い勧告を出しても、こういうことを知らない人たちは、
「国連が内政干渉をしている」なんていう事を言う人がいるわけです。
それは、全然わかっていないですね。

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世界人権宣言から2つの規約が出来ました。
日本は2つとも批准しています。

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入ってしまえば終わりではありません。
定期的に実施状況を審査されます。
自由権規約については、今回7回目が始まっています。

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特殊なものだと思われていますが、ちゃんと理解すればだれでも使えます。
ご存じのように国連人権諸機関はスイスのジュネーブにあります。

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今回の自由権規約は条約機関のほうです。
日本からもたくさんの先生が委員をされています。

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大事な事が政府報告書を審査すること。
それで勧告を受けます。
もう一つ大切な役割が、個人通報制度。

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第6回審査が2014年7月にありました。
日本は何度同じ勧告を受けても実施しようとしない。
日本は国際社会に対して反抗しているようだ。」とまで言われた。
過去5回の勧告に新たに付け加わえられたのが、
「秘密保護法」と「ヘイトスピーチ」

第7回審査 2020年10月に予定→コロナで延期になっていますが、
新たに「共謀罪」と「メディアの独立性」についての勧告を!

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条約機関のもう一つの大事な役割として「個人通報制度」があります。
簡単に言えば、最高裁の後があるっていうこと。
国内で裁判があって負けてしまっても、日本はそこで終わりだけど、国際的にはその後がある。
日本はそれを使えない。
なぜかというと、批准していないから。
「個人通報制度」が使えない先進国は日本だけ
よくわかっている人は、「日本は人権後進国」だという。

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日本も理事国であり、勧告は特定の個人の意見などではない。

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国連特別報告者は「王冠に載せる宝石」とまで言われ、重要視されている。

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国連報告者は批判もする友人
この概念が非常に重要。
大事な友だちが傷つきそうな時はほっとかないでしょ。
やめなさいよと警告をするでしょ。
日本政府は、日本ばかりが警告されていると思っているがそうではない。
特別報告者は200を超える数の国を相手にしている。
他の国に対してもカナタチさんはものすごく厳しいことを言っている。
イギリス政府にも厳しいことを言ったが、イギリス政府は逆上しなかった。
彼らは自分の考えで言っているわけではない。

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その基本となるのが世界人権基準、
それが書かれているのがここにある世界人権宣言。

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非常に具体的。
「求め」「受け」「伝える」

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勧告は11あった。
「報道の独立性に対する重大な脅威を警告」

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日本は電波を停止する権限を政府が持っている。
この放送法をもとに停止されないとしても、
「いつか行使されるかもしれない」という脅威がある。
これは本当に大きなメディアに対する委縮効果になっている。

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電波停止権限を政府に与えている先進国は日本だけ。
→次は自由権規約委員会からの勧告にも!
いろんな機関が連動している。

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世界で80人のジャーナリストが殉職している。
暗殺されても処罰されないことが多い。
イギリスとカナダが「報道の自由」のプロジェクトを立ち上げた。
政治家が十分に賢明なら、ジャーナリストを”批判もする友だち”として捉えることができる

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望月さんがやっていることは、国際的には普通の事。

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質問を事前に用意させることもなく、
質問を受けたら「thank you」と言ってペンで書きとめる。
途中からは感染が気になって、リモートでやるようになった。
リモートでもちゃんと質問を受けることは続けている。
最近は、一般市民からも質問を受けている。
日本では感染を気にして質問を制限しているが、そんなことは言い訳に過ぎない。

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5つの国が対象となっていたが、他の国は履行している。

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3.国連の勧告に取り上げられた当事者として感じたこと
  望月衣塑子さん

53分00秒から望月さんです。是非お聞きください。


4.閉会の挨拶
  近藤ゆり子さん





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