「核のゴミの地層処分ってどんなこと?」: 伴英幸さん核ゴミ問題講演会

10月1日 18:30分より zoomで参加しました。

<基本の立場>
☆処分総量の確定=原子力からの撤退
☆100年以上の貯蔵をすべき→利点:発熱量が減る
☆貯蔵継続中の作業
 ・地下深部の調査の研究が未熟
 ・使用済み核燃料
NUMOは走りながら考えれば良いというスタンスをとっているのが問題。
地下は300mより下としているが、場合によっては2㎞~3㎞も考えなければならない。
きちんと議論が必要

<地層処分は国際的な共通課題というが>
実際は処分できているところはどこもない。
振り出し組…ドイツ、米国、英国、日本、韓国、スペイン
処分地を選定済み…スウェーデン、フィンランド

<我が国の最終処分地の選定プロセスの進捗状況>
平成14年 公募開始
平成15年 福井県和泉村、高知県佐賀町
平成16年 熊本県御所浦町
  
候補に挙がっては、ダメになっている。
   ↓
2007年 申し込み方式を併用

<途中で断ることは難しい>
途中で断ることは難しい.jpg
撤退の条件が決まっていない
 ①文献調査(2年)→②概要調査4年 →③精密調査14年 →最終処分施設
反対運動だけでなく、水の流れなどの地質上も撤退の条件がない。
三段階の選定過程があり、地元自治体の意志を尊重するとあるが、
撤退条件がないのが問題。

<原子力城下町になる恐れ>
☆原子力施設を導入した街は原子力依存型になり、一次産業は廃れる。
☆交付金は麻薬のようなもの
☆町民が望む町の将来は?

<地層処分を行う放射性廃棄物とは?>
再処理の目的:プルトニウムを取り出すこと
ガラス固化体は副産物に過ぎず、現在まだ2200本しかない。
残りは圧倒的に使用済み燃料
地層処分を行う放射性廃棄物とは.jpg
95%再利用できるというのは、まったくのウソ
また、低レベル廃棄物のTRU廃棄物も処理する。

<再処理の超高いコスト>
1トンあたり34.6億円(40年間の費用)
いずれ破綻する

<施設の概要>
施設の概要.jpg
写真の細い線の部分に、縦に入れていく。
爆薬で穴を掘るのも問題。
右上のらせんの部分は、別枠でTRU廃棄物がずさんに捨てられる。
→一番先に漏れる(最悪10年で漏れる)

<超長期の隔離が必要>
超長期の隔離が必要.jpg
元のウランと同じレベルになるまで10万年。
でも、そこには住めない。
クリアランスレベルは10億年。
200年で100分の1になるので、200年貯蔵すれば相当放射能や発熱量が減る。

<想定されている被ばく経路>
想定されている被爆経路.jpg
地下水の流れ、河川、亀裂
いろんな過程で被爆を考える

<仮定に仮定を重ねた安全評価>
仮定に仮定を重ねた安全神話.jpg
処分場を断層が直撃したと仮定。
1年最大14ミリシーベルトと仮定。

<処理技術は開発途上>
火山・火星活動の発生及び影響の調査・評価技術の高度化 〇
水みち ×
海底の地質環境 ×
ボーリング技術 × (全部遠隔操作でする必要がある)

(科学的特性)マップ
科学的特性マップ.jpg
経緯 小泉さんがフィンランドへ視察 
 フィンランドは18憶年前の地層、日本は一番古くても5億年前の地層。
 だから、やってはいけない。
   ↓
有望地の選定はやめた。
ところが、最近になって急にまた逆戻り。
緑のところは安全」は誤解
トラックで運ぶので専用道路を作らなければならない。
そういった事情で、沿岸から20㎞が妥当だとされた。

<活断層の真上で地層処分する神恵内>
積丹.jpg
神恵内は急な崖の直下。崖も弾劾になっている。
図の中の赤い線は地上に出ている断層を示す。
ところが、大抵の地層は地下では傾いている。
そのため、赤い線から10㎞離れたところでも地震が起こった。
肝振東部地震がその例。
神恵内は危険で最悪の場所

<寿都町>
16.jpg
NUMOはガラス固化体での処分面積を出している。
現在の法律では処理できるのは、
①ガラス固化体
②TRU廃棄物
のみになっている。
ところが、法律が変われば何でも処分が可能になってしまう
例えば、六ヶ所村や福島原発の廃棄物など、中間貯蔵施設の廃棄物も全部持ってこられる可能性がある。
この面積では収まらなくなる。
そうなると、海底での処分も検討されが、海底は断層がある。
そういったことまで考慮しなければならない。
①地上に現れた断層だけを考えてはいけない。
②人間の監視が最低200年必要
NUMOは地上は台風が来るから地下の方が安全としている。
ところが、魔法で地下に運ぶことはできない。
トラックが通るトンネルが必要となる。
そのあとは、埋め戻しとなるが、元々の岩盤は細かくなっている。
→隙間だらけとなり、トンネルは劣化していく。



質疑応答 (※一部の回答は伴さんではありません)

Q:NUMOはどういう組織?狙いは何?
A:NUMOは2000年に出された「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」に基づき、設立された認可法人。
  処分地の選定と処分の実施を目的とする。
  NUMOは100%電力会社が出資した民間の組織。国の組織ではない。

Q:文献調査・概要調査は途中で降りられるのか?
A:①文献調査・・・その土地に固有の文献で地質などを調べ、調査地を決める。
  ②概要調査・・・ミキシング、ボーリング調査
  ③精密調査・・・地下にトンネルを掘り、実際と同等の面積(例えば、3㎞×3㎞)を掘る。
    そして、研究所を建てる
  法律上は尊重するとあるが、NUMOからはNOという報告書は絶対出てこない
  情報はNUMOしか持っていない。NUMOからの報告書に反論できるかどうか。

Q:地層処分は本当に国策?
A:電力会社は国策、国は民間、というのが現状。

Q:原発のゴミは国民の責任なのか?
A:原理力発電に普通の人たちは直接関与はしていない。
  結果として、原子力で発電した電気を使っただけ。
  国と電力会社の責任

Q:原発があり、廃炉となったところに処分場を作ればいいと思うが、なぜ議論として挙がってこない?
A:使用済み燃料の処理について、地下に穴を掘るのは技術的に難しい。
  ただ、地上に保管するのはできるはず。
  どうして議論に上がってこないかは、原発のある自治体の反対によるもの。
  原発のある自治体は「国策に協力したのだから、ゴミは外に持っていって」と主張している。


太田さん
北海道はそもそも史実文献の少ないと言われている土地柄。
アイヌにはそもそも文字で記録を残すという文化がなく、文献により歴史をさかのぼる調査は困難。

その他の意見
・地震で断層は将棋倒しになる可能性がある
・国は都合のいいことしか言わない。菅総理は強硬に出てくる可能性がある。
・事業者の責任はどこまでも事業者の責任
 民間事業者が出した廃棄物をみんなの責任と言っているのはこの核ごみだけではないだろうか?
・文献調査の次に概要調査があるような書き方がしてあるが、文献調査をしたら概要調査もセットでついてくる。
神恵内寿都(すっつ)町は漁業をしている若い人たちが、すぐに署名運動をした。(過半数を超えた)
・一方、寿都町神恵内(かもえない)町は人口が少ないムラ体質。意見が出にくい。
 都会からやってきて、反対運動がない状態で活動はしにくい。
・北海道全体の問題。県知事にエールを。


<感想>
文献調査とは何か、その先はどうなるのかが良くわかりました。
途中で断ることが実質上不可能であり、また、撤退の条件が水の流れなどの自然条件でも決まっていないのに驚きました。
NUMOは走りながら考えればよい、という組織だということをしっかりと覚えておきたいです。
また100%電力会社が出資しているというのも驚きでした。
民間組織なので情報隠蔽が心配です。情報公開を義務化してほしいです。
地層処分は是か非かも含めてきちんとした議論が必要不可欠ですね。


町名をテレコにしてしまいました。訂正しました。

  

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